1. はじめに
この記事は Pokémon Past Generation Advent Calendar 2023 の 163日目の記事です。
ポケモン 3世代において、入手難易度が高く、野生で出現するポケモンといえばヒンバスが最初に思い浮かぶ方も多いと思います。
ヒンバスが釣れるのは 119番道路の水上 6マスのみで、加えてヒンバスの出現率は 50% なので、ヒンバススポットで釣りをしても、コイキングやメノクラゲが釣れることもあるという、不親切っぷりです。
基本的には「ボロのつりざお」で虱潰しに釣っていくしかありませんが、スマートさが足りないと怒られてしまうので、自動化プログラムを作成しました。

2. ヒンバススポットについて
ヒンバススポットについて、あまり知られていないと思われる知識を共有しておきます。ヒンバスを釣りたいだけなら、読み飛ばしていただいて結構です。
① スポットの抽選方法
119番道路の釣りポイントには 1 から 447 までの番号が振られていて、ヒンバススポットはこの中から 6つ選ばれます。
「乱数値 % 447」を取り、「0 なら 447」「1~3 なら再抽選」という処理を 6回繰り返す形です。
最初の到達可能なポイントは 4になるため、抽選の候補は 4 から 447 までの 444マスです。
ここで注意したいのが、この抽選には重複を除く処理がないことです。同じ番号が複数回選ばれることがあり、その場合ヒンバススポットは 6箇所より少なくなります。
② 実際には釣れないポイントがある
119番道路でヒンバスが出現する可能性のある水上マスは「440マス」の内 6マスと知られていますが、実際には「437マス」が正しいです。勝手に四捨五入しないでくれ。
これは先ほどの 444マスの中に、釣りができないマスが 7マス存在しているためです。まず、「105」「119」「132」「144」のポイントは岩の中に組み込まれるため、釣ることができません。

また、「296」「297」「298」のポイントはメールバグでも使わない限り、侵入できない場所です。

これらのマスにヒンバススポットが割り当てられた場合、実際にヒンバスを釣れるマスは「6マス未満」になります。たば様が作成した「ヒンバスの出現位置を推測できるかもしれないツール」に上記のポイントを入力して、検索すると分かりやすいと思います。
③ スポットが移動する条件
ムロタウンの「流行語」は 5つ保存されていて、流行度の高い順に並んでいます。この 5つの流行語はそれぞれが 16bit の値を 1つずつ持っていて、ヒンバスポイント抽選の Seed には 1位の流行語が持つ値が使われます。
各流行語の値は、その流行語が作られたときに決まります。1位が入れ替われば Seed の参照先が別の値に切り替わり、その結果ヒンバススポットが移動します。逆に 1位が同じ流行語のままなら、ヒンバススポットも同じ場所から動きません。
1位が入れ替わるのは、次の 3つの場合です。
・ 日付が変わり、5つの流行度が更新されて順位が入れ替わったとき。
・ ムロタウンで新しい流行語を登録し、それが 1位に割り込んだとき。
・ レコードで流行度の高い流行語を受け取ったとき。
逆に言えば、日を跨いでも順位が変わらなければスポットは動きません。また電池切れの ROM は日付が進まないので基本的に固定ですが、レコードを混ぜたり、流行語を登録した場合は変わる可能性があります。
④ レコード混合での共有
レコードを混ぜると、参加者全員の流行語の中から、流行度の高い順に上位 5つを全員へ配る処理が走ります。
ですので、ヒンバススポットが共有されるのが、1P や 2P側で固定ということはなく、一番流行度の高い流行語を持っている側に全員が揃うという仕様です。
3人以上でも同じ処理なので、参加者全員のヒンバススポットが揃います。
3. 釣り成功率について
「ボロのつりざお」の通常の食いつき率は 50% です。
特性が「きゅうばん」または「ねんちゃく」の場合は、まず 85% で判定し、外れた 15% がさらに 50% の判定に回るため、合計で 92.5% になります。
ただし、特性を参照する処理があるのは Em だけで、RS では常に 50% です。
また、判定に使われるのは先頭ポケモンの特性なので、2匹目以降に持たせても意味がありません。
なお、ヒンバス自体はつりざおの種類を問わず出現し、レベルも 20~25 で固定です。「いいつりざお」や「すごいつりざお」に変えてもヒンバスが出やすくなることはないので、「ボロのつりざお」で問題ありません。
4. ヒンバス釣り自動化プログラム
ヒンバススポットを見つけるまで、「ボロのつりざお」で釣りし続けるプログラムです。RS と Em に対応した 1本のプログラムで、設定画面から ROM を選べます。
※ NX Macro Controller 用のプログラムです。GC(GBA)自動化の導入はこちらの記事を参考にしましょう。
119番道路の天候に左右される可能性があるので、ご注意願います。一応、プログラム側で天候に左右されにくいよう閾値を設定していますが、場合によっては画像の差し替えが必要かもしれません。
① ゲーム側の準備
プログラムの実行にあたっては、ゲーム側で以下の準備をしてください。
| 準 備 項 目 | 内 容 |
|---|---|
| 画面設定 | ゲームボーイプレーヤーの画面設定を「フル」にする。 |
| はなしの はやさ | 設定で「はやい」にする。 |
| せんとう エフェクト | 設定で「みない」にする。 |
| 手持ち 1匹目 | Lv.30以上で、野生ポケモンから逃げられる素早さ(46以上)を確保する。 |
| 手持ち 2匹目 | 一番上のわざを「そらをとぶ」にする。 |
| 手持ちのわざ | 「なみのり」と「たきのぼり」を覚えたポケモンを入れる。 |
| 便利ボタン | 「ボロのつりざお」を登録する。 |
| ゴールドスプレー | いくつか買っておく。(5個もあれば十分。) |
| 特性(Em のみ) | 釣り成功率を上げたい場合は、手持ち 1匹目を「きゅうばん」または「ねんちゃく」持ちにする。(釣り成功率が 92.5%まで上がります。) |

② プログラムの実行
準備ができたら、ヒワマキシティのポケモンセンター入口から、プログラムを実行します。

ヒンバスを釣り上げるとプログラムを終了します。電池切れで動かしているのならば、ヒンバススポットをメモしておきましょう。

5. おわりに
軽い気持ちで作り始めましたが、2500行にも及ぶプログラムになり、かなりカロリーが高かったです。途中でマスの数が合わず、数え直していた時は発狂しそうでした。
需要は一応あると思いますので、ぜひ役立ててください……。釣り乱数する場合、釣り判定と天候で消費が不安定なので、電池切れ Em でシンクロ&BV を使用するのを推奨します。