【ポケモンXD】OpenBlinkのつかいかた

 

1.はじめに

この記事は Pokémon Past Generation Advent Calendar 2023 の154日目の記事です。

ルビー・サファイアが2002年発売してから、20年以上続いてきたポケモン3世代の歴史となりますが、最近では自動化環境が著しく発達し、XDにおいては昨年にファイヤーの乱数が確立されるなど、いまだに新たな発見・開拓がされております。

 

XDファイヤーは、ダークルギア戦後の技覚え画面の瞬きからSeed特定 & 消費を行い、乱数には「OpenBlink」というポケモンの瞬きからSeedを特定するツールのアルゴニズムが使われています。

このOpenBlinkはXD乱数をする上で便利なツールなのですが、海外の方が作成したツールということもあり、ご存じでない方もいらっしゃると思いますので、今回の記事ではツールの設定や、活用方法について解説いたします。

なお、OpenBlinkはコロシアムでも使用可能ですが、そちらは自動で瞬きを認識できるCoReaderが優位ですので、XD乱数を主軸においた記事とさせていただきます。

 

2.OpenBlinkの使い方

ツールのDL先はコチラとなります。下の方にスクロールしていくと、「OpenBlink.Windows.zip」というファイルをダウンロードできるので、解凍して下さい。「OpenBlink.exe」からツールを実行することができます。

 

 

各種設定

Game
ゲームシリーズの選択をここで選択します。XDを使用する場合は「XD」を選択します。「XD(Dolphin 5.0)」はエミュ用の設定なので、実機を使う場合は選択しないように。

 

Region
使用ディスクのリージョンです。日本版であれば「NTSC-J(JP)」を選択します。

 

input foregiveness(frames)
瞬きを観測して、ツールに入力させるまでの猶予フレームです。初期設定では「20」±10Fとなっています。

 

Search from
任意のSeedを基準にした、検索する消費の範囲です。各自で状況に合わせて変更して下さい。

 

Starting Seed
新たなSeedを特定する際の基準となるSeedとなります。「とにかくバトル」などで特定したSeedを入力します。

 

使い方

エフェクトによる消費がない通常ポケモンのステータス画面を開き、「Enter」キー入力または、「Start」ボタンをクリックします。

 

実機で瞬きを観測し、瞬きと同時に「Shift」キーを押して、ツールに瞬きを入力します。Seedを1つに絞ることができたら、効果音と同時に「瞬きが発生するSeed」と、「次の瞬きまでのフレーム」が表示され、実機の瞬きとリンクして点滅します。うまく特定できない場合はやり直して下さい。

瞬きと同時に効果音が鳴りますが、音ズレしている場合は、 ツール左下の 「Slower」「Faster」ボタン(または左右の矢印キー)でタイミングを調整することができます。

Targetに設定した回数は、ステータス画面を抜ける際の瞬きの回数となり、最後の瞬きに近づくとカウントダウンが始まります。デフォルトでは0.5秒間隔で5回効果音が鳴り、最後の5回目の効果音と同時に、実機のステータス画面でBボタンを押して終了します。

なお、点滅中にTarget Seed内に目標のSeedを入力して、Searchをクリックすると、自動的の直前の瞬き回数をTargetに設定してくれます。

 

目的の瞬きが終わると、FINISHED!New seedの後に新たなSeedが表示されます。ただし、ステータス画面を抜けた際の暗転時に消費が進むため、実機では+10~20F程度のSeedを引いています。

 

Setting → Timer → Exit Offset(frames)から、オフセットを設定することができますが、XD瞬きは処理が不安定なため、私の環境ではオフセットを設定しても、±10消費のSeedしか引けず、正確なSeedを合わせることはできませんでした。(調査不足な面もありますので、情報があれば共有いただけると幸いです…。)

なお、タイマーを早く切り上げる場合はオフセットをプラスではなく、マイナスに設定する必要があるので、注意して下さい。

 

 

3.活用方法

「結局、OpenBlinkはどんな場面で使うの?」と思った方への解説です。大まかに2つあると考えています。

 

①主人公モーションによるSeed特定作業の代替え

従来では目標Seedに向かって消費する場合、「リバース状態のダークポケモンを見てざっくり消費」→「主人公のモーションを確認して、Seed特定」→「ダークポケモンのステータス画面開閉や、通常ポケモンのステータス画面で消費」→「主人公のモーションを確認して正確なSeedを特定」・・・など、大量消費をする度に主人公のモーションを確認して、Seedを特定する必要がありました。

主人公のモーションからSeedを特定する場合、時間がかかるだけではなく、検索範囲が広いとSeedを1つに絞れないというデメリットがあり、苦行を強いられます。しかし、大まかな消費をして、目標Seedへ近づける場合、正確なSeedまで特定する必要はなく、ざっくりと把握できればいいので、「主人公のモーションによるSeed特定」から、「OpenBlinkによるSeed特定」に置き換えることができます。主人公のモーションを見て特定するより、遥かに早く、更にSeedを1つに絞れない事故を生じないため、かなりの負担を軽減できます。

前述の通り、OpenBlinkで目的Seedでキッチリ止めるのは難しいので、大まかな消費が終わった後、正確なSeedを特定する際には、少しだけ主人公のモーションを見る必要はありますが、検索範囲は広くないので、そこまで手間ではないと考えています。

 

②不定消費が多いマップで、展開があるポケモンの乱数

「主人公のモーションによるSeed特定」はNPC等の消費が発生しているマップでは利用できないのが難点ですが、ポケモンの瞬きによるSeed特定 & 消費を行うことはできます。

消費数の調査は必要ですが、不定消費のないマップから移動してエンカウントするよりは、瞬きでおおよそのSeedを特定した後にメニューを閉じて、最速で戦闘に入った方が安定します。

正確なSeedを合わせることはできないので、展開が多いポケモンに利用することを想定しています。有用そうなポケモンでいえば、エレブー・ジュペッタ・ガーディ・ヤミラミあたりでしょうか。

なお、ダークポケモンを持つトレーナーの目の前でレポートし、タイトル画面で消費した後、ロードして即戦闘という手もあります。手動では消費が大変な面がありますので、こちらは自動化環境があり、メイユールさんのXDSeedSorterを使える方向けです。

それぞれの手法での安定性は比較していませんので、オオスバメあたりで、試して追記する予定です。

 

 

4.おわりに

XDはダークポケモンが光らない上に、3DSオンラインサービス終了により、トリプルバトル用のXD産個体よ需要が下がっており、コロシアムと比べると乱数する人間も限られているかと思いますが、一部のオタクに向けて記事にしてみました。

近年ではXD乱数の最も大変な作業である初期Seed厳選は自動化できるようになりましたが、ID調整やリライブの完全自動化など、できることはまだあると考えていますので、追々整備していきたいと思います。