【ポケモンRSE】固定・野生乱数自動化 汎用プログラムの紹介

 

1.はじめに

この記事は Pokémon Past Generation Advent Calendar 2023 の212日目の記事です。ポケモンルビー・サファイア・エメラルドにおいては、今年の12月1日から212日に至るまで、自動化プログラムがかなり発展しました。17日目73日目に作られたジュナリさんのストーリー自動化を始め、178日目211日目のID調整自動化、197日目の絵画BVSeed保存プログラムにより、個体調達への準備が楽になったかと思います。ただし、肝心の固定・野生乱数で使う汎用的なプログラムが不足していると思いましたので、今回の記事で紹介することにしました。

コチラのプログラムは固定シンボル全てに対応し、BV利用・電池待機・サファリ・いわくだき乱数、釣り乱数、PBRSも利用可能です。また、色違い判定や、素早さ判定、サファリで捕獲するまでループも可能でかなり汎用的なプログラムに仕上がったと思います。

 

 

2.固定・野生乱数自動化プログラムの事前準備

※ Nx Macro Controller用のプログラムです。GC(GBA)自動化の導入はこちらの記事を参考にしましょう。

 

ゲームでの準備

プログラムの実行にあたっては、ゲーム側においては以下の準備をして下さい。

・ 野生乱数の場合は3匹目の一番上の技を「あまいかおり」にする。
・ ゲームボーイプレイヤーの画面設定を「フル」にする。
・ 設定で「はなしの はやさ」を「はやい」にする。
・ せんとう エフェクトを「みない」にする。
・ ステータスを確認する場合は手持ちを開けておく。

野生乱数の場合は目的ポケモンが出現する草むら・水上・洞窟内でレポート、固定乱数の場合は目当てのポケモンの前でレポートを書きます。固定シンボルそれぞれの準備は事項で紹介します。独自の設定については、事項で解説します。

 

Nx Macro Controllerでの設定

共通の設定

・「Var ROMs」に使用するカセットを入力する。("Em" or "RS"
・「Var Frame」に待機フレームを入力する。
・「Var Encounter」にエンカウントタイプを入力する。("固定" or "野生"
・「Var Pokemon」に固定乱数で狙うポケモン名を入力する。
・BVを使う場合は「Var BV」を「True」にする。
・マスターボールで捕獲してステータスを確認する場合は「Var CaptureMB」を「True」にする。

 

RS電池ありの場合

・RS乱数で電池待機する場合は「Var Battery」を「True」にする。
・RS乱数で電池待機する場合は「Var CurrentTime」に経過時間(分)を入力する。
・RS乱数で電池待機する場合は「Var TargettTime」に待機時間(分)を入力する。

 

PBRSを使う場合

・PBRSで乱数する場合は「Var PBRS 」を「True」にする。

 

固定乱数

・「Var Encounter」のエンカウントタイプを「"固定"」にする。
・「Var Pokemon」に固定乱数で狙うポケモン名を入力する。

 

野生乱数

・「Var Encounter」のエンカウントタイプを「"野生"」にする。

 

サファリ乱数(Em BVありのみ対応)

・「Var ROMs」を「"Em"」にする。
・「Var Encounter」のエンカウントタイプを「"野生"」にする。
・「Var BV」を「True」にする。
・「Var Safari」を「True」にする。
・「Var Encounter」のエンカウントタイプを「"野生"」にする。
・捕獲するまでループさせる場合は「Var CaptureSB」を「True」にする。

 

いわくだき乱数

・「Var Encounter」のエンカウントタイプを「"野生"」にする。
・「Var RockThrow」を「Trueにする。

 

釣り乱数

Var Fishing」を「Trueにする。

 

色違い or 素早さ判定

・色違いが出現するまでループさせる場合は「Var Shiny」を「True」にする。
・素早さ判定が通るまでループさせる場合は「Var SpeedCheck」を「True」にする。
・素早さ判定する場合は「Var ActionSpeed」で相手ポケモンの行動順を入力する。("先制" or "後攻"

共存できない設定、フレームが短すぎる場合、不正な固定シンボル名が入力されると、エラーメッセージが出て、プログラムが停止します。

 

 

3.プログラムの実行場所

設定が完了したらプログラムを実行します。それぞれの実行場所、独自の準備、要点についても紹介します。

 

野生乱数

通常のマップ

野生の場合は任意のマップで実行します。手持ち1匹目が瀕死のシンクロ要員、2匹目が捕獲要員になる場合を想定しているので、3匹目であまいかおりを使います。マップによっては、NPCやフィールド消費でSeedがズレるので、各自でフレームを調整して下さい。

 

 

サファリ

サファリはEmのBVありのみ対応しています。通常の乱数であれば任意の草むらで3匹目にあまいかおりを覚えたポケモンを配置して実行します。釣り乱数、いわくだき乱数も可能です。捕獲するまでループすることもできます。

 

 

いわくだき乱数

いわくだき乱数の場合は「こわせるいわ」の前でレポートを書きます。手持ちにはいわくだき要員が必要ですが、トロピウスにすると鳴き声によるズレが少なくなります。ポケモンが出現するまでループします。なお、「こわせるいわ」はNPC扱いされているため、NPC消費を抑えるために周辺の岩を事前に壊しておくと良いです。

 

 

釣り乱数

釣竿をべんりボタンに登録して、水の前でプログラムを実行します。こちらはC#スクリプトを使用しており、釣りが失敗した場合、釣り消費(目押し回数決定、成否判定)を差し引いてくれます。

 

 

固定乱数

各固定シンボルの実行場所、事前準備、ストーリー自動化プログラムとの併用などについて解説します。なお、それぞれ待機時間を調整しているので、大きくずれることはないと思います。

 

キモリ、アチャモ、ミズゴロウ

ゲームを最初から始めた直後のイベントで、「オダマキ博士のバッグ」の前で実行します。ストーリー自動化と併用する場合は、「きずぐすり」を主人公のPCから回収しつつ、オダマキ博士の目の前まで手動で進めて、そこで「2: オダマキ研究所~コトキタウン」をスタート番号で実行すれば復帰できますが、ミズゴロウ限定となります。画像が足りない場合は一度プログラムを進めて、集めてくる必要があります。

 

ソーナノ

フエンタウンの「一般タマゴ押しつけ婆」の前で実行します。孵化から個体確認まで自動で行います。手持ち2匹目の一番上の技を「そらをとぶ」にして、便利ボタンに「マッハ自転車」を登録する必要があります。また、孵化ロード周辺のトレーナーは倒しておかないと、戦闘に入ってしまいプログラムが詰まります。

 

ポワルン

ポワルンの受け取りは戦闘を挟むため、一度受け取りキャンセルした後に「てんきけんきゅうじょ」で研究員の前で実行します。RSでは手持ちの空きを無くすだけで、受け取りキャンセルできますが、Emはボックスも全て埋める必要があります。

ストーリー自動化と併用する場合はマグマ or アクア団幹部との戦闘直前までで止めて、手持ち or ボックスを埋めた後に、受け取りをキャンセルします。その後、ポワルンは別のROMから輸送&しんぴのしずくを預かり、研究所からヒワマキまでのトレーナーをすべて倒した後に、ヒワマキまで進めれば「21: 119ばんどうろでトロピウスを捕獲」から復帰できます。その際、Emでは「しんぴのしずく」の画像が不足するので、自前で切り取って用意するか、一度プログラムをヒワマキまで進めて所得する必要があります。また、Emではボックス1の上段のポケモンを逃がして、プログラムの支障にならないようにしておく必要もあります。

Emでやる人間がいるか分かりませんが、タマゴ受け取り&孵化自動化を使えば、一応楽にボックスを埋めることができます。(DL先

 

ダンバル

トクサネシティの「ダイゴの家」に行き、モンスターボールの前で実行します。

 

リリーラ、アノプス

カナズミシティの「デボン コーポレーション2階」にいる研究員に化石を渡し、一度マップ移動してから、再び研究員の前に移動して実行します。

 

チコリータ、ヒノアラシ、ワニノコ

ホウエン図鑑完成後に「オダマキけんきゅうじょ」のモンスターボール前で実行します。左がヒノアラシ、真ん中がワニノコ、右がチコリータです。会話中に下の研究員によるNPC消費が発生するので、Seedがズレやすいです。一応、受け取り前にメニューを開くことで、消費を抑えています。

 

ビリリダマ

「ニューキンセツ」の擬態しているビリリダマの前で実行します。偽装ポケモンはNPC扱いのため、消費がズレやすいです。こちらもメニューを開くことで、NPC消費を抑えています。

 

マルマイン

「マグマ団 or アクア団アジト」の擬態しているマルマインの前で実行します。こちらもNPC扱いされています。ルビー・サファイアでは「マインドバッジ」を入手すると、入口が塞がれますので、注意して下さい。

 

ウソッキー

「バトルフロンティア」のマップ南東で、ウソッキーの前に行き実行します。「ホエルコじょうろ」を便利ボタンに登録する必要があります。

 

カクレオン

「119ばんどうろ or 120ばんどうろ」のカクレオンの前で実行します。出現箇所が複数ありますが、雨によるフィールド消費でズレない場所を選定すると良いです。

 

レジロック、レジスチル、レジアイス

おふれのせきしつのパズル攻略後に、「さばくいせき」、「こじまのよこあな」、「こだいづか」でレジ系の前で実行します。

 

ラティオス、ラティアス

「みなみのことう」の石碑の前で実行します。

 

グラードン、カイオーガ

RSでは「めざめのほこら」、Emでは「りくのどうくつ or うみのどうくつ」でグラカイの一歩手前で実行します。

 

レックウザ

「そらのはしら」でレックウザの前で実行します。

 

ミュウ

「さいはてのことう」でミュウの前で実行します。

 

ルギア

「へそのいわ」でルギアの前で実行します。

 

ホウオウ

「へそのいわ」でホウオウの一歩手前で実行します。

 

ラティオス(徘徊)、ラティアス(徘徊)

エンディング後の「主人公の家」でRSならテレビの前、Emなら2階の階段前で実行します。110番道路でエンカウントするまで自動で行いますが、そらをとぶ要員、Lv39以下のポケモン、大量のゴールドスプレーが必要になりますので、殿堂入り前にしっかり準備はしておいて下さい。

 

 

4.色違い判定

 「Var Shiny」を「True」にしている場合は、色違いが出現するまでループします。ソーナノやダンバルなど、受け取るポケモンにも対応しています。

 

 

5.素早さ判定

色違いを狙わない場合や、メソズレを狙う場合に使える機能です。「Var SpeedCheck」を「True」にして、「Var ActionSpeed」で相手ポケモンの行動順を入力すると、素早さ判定が成功するまでループをします。

自分のポケモンが使用する技は1匹目の1番上の技となります。素早さ判定をする際は「ダイナモバッジ」による素早さ1.1倍補正を考慮して下さい。また、レックウザの「しんそく」など、先制技に対する誤認識や、相手の攻撃で倒されるパターンは想定してないので、注意しましょう。

 

 

6.捕獲自動化

サファリボールまたはマスターボールのみに対応してます。サファリで捕獲するまでループさせる場合は「Var CaptureSB」を「True」にし、サファリ以外の個体をマスターボールで捕獲する場合は、「Var CaptureMB」を「True」にします。捕捉率の低いヘラクロス等を捕獲するには便利な機能です。(ポロック投げた方が確実ですが。)

 

 

7.おわりに

Em、RS、PBRS全てに対応し、処理もかなり複雑ですので、うまく動かなくても許して下さい。なお、絵画ありの乱数については別のプログラムを公開しておりますので、そちらを使っていただければと思います。ID調整自動化やストーリー自動化と併用して、色理想個体を捕獲しまくりましょう。